NPO法人消費者支援かながわが8月3日、適格消費者団体として内閣総理大臣から認定された。消費者担当・福井照大臣が認定証を交付した。福井大臣は「今後も消費者被害の防止・救済活動への展開を期待する」と表明。同「かながわ」の武井共夫理事長は、「各方面から認定申請を求める意見が強かった。認定を受けひとまずホッとしたが、これを契機に被害防止活動を積極化させる」と応えた。
消費者支援かながわは2015年に法人化。以降、不当約款などの是正を各種事業者に要請してきた。主な活動としては、カルチャーセンター運営事業者や、コインパーク運営事業者などに対する免責条項や不当条項の改善・撤廃要求、学校法人に対する学納金不変換条項の見直しの申し入れなどがある。今年5月に適格消費者団体への認定を申請し、8月3日に認定を受けた。
認定証を交付した福井照消費者庁担当大臣は、「これまでの消費者被害防止や救済活動に敬意を表するとともに、今後も積極的活動を。消費者庁も連携を強めていきたい」と同会への期待を表明。それに対し、同会・武井共夫理事長は、「各方面からの要求も背景に神奈川県にもやっと適格消費者団体が誕生した。感無量だが、まずは出発点。認定を受けたことを契機に、いっそう消費者被害防止への取組を展開していきたい」と差止請求活動への意欲を表明。「特定適格消費者団体への認定申請も視野に入れた活動に取り組んでいく」とし、今後の展望も表明した。
武井理事長は元日本弁士連合会副会長。東京に次ぐ人口密集地であることから、適格消費者団体への認定を期待する声は強かったという。
同会の特徴は弁護士など法曹界の会員が多いこと。訴訟にも積極的に取り組むとしている。