日差しに熱せられた公園の遊具やアスファルトなどで乳幼児がやけどをするおそれがあるとして、東京都が注意を呼びかけている。都の調べでは、6月下旬時点でも公園の滑り台の表面温度が70℃を超えていたという。各地で厳しい暑さが続く中、都は「お子さんが屋外で遊ぶときは、高温になっているものが周囲にないか確認してほしい」としている。
都は6月25日、新宿区内の公園で遊具の表面温度を測定する調査を実施。調査時の気温は31℃、湿度は45%だったが、滑り台が70.5℃を記録したほか、滑り台の登り階段が52.3℃、ベンチが58.1℃、地面が69.6℃といずれも高温だった。滑り台は当時、やけど事故を防ぐため使用禁止になっていたという。
また都のヒヤリハット調査(2013年実施)では、子どもを持つ保護者3000人のうち130人が「公園の遊具が熱かった」と回答。「日差しで滑り台が熱くなっていて、おしりをやけどした」(1歳女児)、「8月、通りがかった公園で、ジャングルジムに登ろうとして触れたら熱かったようですぐに手を引っ込めた」(5歳女児)などの事例が寄せられた。屋外の金属製品やアスファルトも要注意で、チャイルドシートの金具、車のボンネット、機械式駐車場、プールサイドの排水溝のアルミ部分などでヒヤリハット事例が報告された。
子どもは大人に比べて皮膚が薄く、やけどが重症化する傾向がある。気象庁の3カ月予想によると、7月から9月まで気温は高くなる見通しで、子どもの屋外での行動には注意が必要だ。