愛知県がまとめた2017年度消費生活相談によると、公的機関を装った「架空請求ハガキ」の相談が約100倍に激増していることがわかった。相談者の9割以上が女性からで、「ハガキが届き、怖くなって(業者に)連絡してしまった」などの事例が寄せられた。こうしたトラブルは全国規模で起こっており、消費者庁も今年4月に注意喚起を行っていた。県は「絶対に連絡しないでほしい」と呼びかけている。
県によると、2016年度に60件だった架空請求ハガキに関する相談が、2017年度は5964件と99.4倍に激増していた。相談者のほとんどが50歳代以上で、男女別では女性の割合が96.3%と圧倒的に多くなっていた。
ハガキの多くが、法務省など公的機関の名称をかたり「総合消費料金に関する訴訟最終告知」などと題した内容。訴訟取り下げ期日が迫っていることを知らせて、記載の連絡先に電話をさせる手口で、電話をかけると「10万円で訴訟を取り下げることができる」などと支払い方法を指示してくるという。
県は「もっともらしい法律用語や脅し文句で不安をあおり、折り返し連絡してきた人をターゲットにしている」などとして、絶対に連絡しないよう呼びかけている。