マイクロプラスチック規制 遅れる日本、実効性欠く法改正🔓

政府は6月19日、「第四次循環型社会形成推進基本計画」を閣議決定。プラスチックの資源循環を推進する「プラスチック資源循環戦略」の策定方針を示した。廃棄物・海洋ごみ対策が問題化する中、再生不可能な資源への依存度を減らし「持続可能な社会実現」を目指す。今年1月の中国などの廃棄物禁輸に対応した措置とされる。

プラスチックごみでは微細なマイクロプラスチックによる海洋汚染対策が国際的課題。マイクロビーズなどの禁止が世界のすう勢だが、日本では依然、事業者の努力義務にとどまっている。洗顔用のスクラブ化粧品に含まれていることから日本化粧品工業連合会が2年前に使用中止を会員企業に要請。同連合会は「洗い流しのスクラブ製品はマイクロプラスチックの主たる流出源ではないが、予防的考え方に基づく世界の動きに賛同し、速やかな対応を会員企業に求めた」とする。ほかのストロー、レジ袋、飲料容器などの使い捨てプラスチックへの対策はこれからだ。

マイクロプラスチックについては消費者団体が対応を強く求めてきた。東京都地域消費者団体連絡会は3年前から同会主催の「消費者から見た情報展」で問題点をパネル展示するとともに専門家を招いた講演会を開催。主婦連合会も海洋汚染実態を情報紙「主婦連たより」で発信してきた。

6月16日には日本消費者連盟が総会後の講演会でテーマの一つに「マイクロプラスチックの危険性」を…(以下続く)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
📌ジー・サーチ データベースサービス
📌・日経テレコン

(この記事は本紙「ニッポン消費者新聞」7月1日号から転載したものです)

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. パブリック・シチズン
    米国の消費者団体パブリック・シチズンのロバート・スタインブルック博士は11月21日、米食品医薬品局(c
  2. ETOC
    特殊詐欺グループと知りながら電話回線を提供する反社会的な電話事業者が存在することから、通信系の5団体c
  3. 高齢消費者・障がい消費者見守りネットワーク連絡協議会
    消費者庁は10月16日、高齢者や障がい者の地域見守り活動についての情報共有化をめざして「高齢消費者・c
  4. 米消費者製品安全委員会
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は11月18日、複数の事故が発生していることを把握していながら直c
  5. 電話相談
    ◎全国有料老人ホーム協会が開設 経験豊富な相談員が対応 公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る