消費者の購買行動がリアル店舗からインターネット通販へと向かう中、英国の消費者団体Which?は7月1日、「ハイストリート(いわゆる商店街)の将来」と題した検証記事をまとめた。衣料品店や本屋、日用品店などの撤退により衰退が進む一方で、新たにコーヒーショップ、レストラン、バーなどの社交型店舗やショールームなどの体験型店舗が進出。近い将来、ネット技術を駆使した店舗が現れると予測した。
英国では老舗小売り「M&S」、百貨店グループ「ハウス・オブ・フレーザー」、高級スーパー「ウェイトローズ」などが次々と店舗の閉鎖・縮小を決め、ハイストリートの衰退が深刻化している。小売業界に詳しいラフバラ大学講師のキャシー・ハート氏は「買い物客はもはやハイストリートを捨て去った」とし、活性化するには買い物の場から社交・レジャーの場への転換が必要と指摘した。
調査会社によると、ハイストリートから消えつつある業種は菓子、衣料品、音楽・映像・ゲームソフト、靴屋、本屋、日用品店など。それらに代わってコンビニ、喫茶店(コーヒーショップ)、美容院、ネイルサロン、レストラン、バー、持ち帰りフード店などの出店が増加。特にコーヒーショップは国内に約2万2000軒もあり、ハイストリート復活の一端を担っていた。前出のハート氏は「古い馴染みの店が減っていくことになるが、地域住民はコミュニティやレジャーに主眼を置いた投資をして、社交の場を広げていかなければならない」と呼びかけた。
社交型店舗とともに、新たな担い手として注目されるのが…(以下続く)
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