食品ロス問題が国際課題として注目される中、キユーピーは市販用介護食のうちレトルトパウチ47品目をこれまでの「年月日表示」から「年月表示」へ変更する。あわせて47品目の賞味期間を延長し、返品や廃棄の削減をめざす。同社の年月表示は初。今年9月製造分から実施する。
キユーピーは2016年にマヨネーズの賞味期間延長を実施したが、年月表示を実施するのは今回が初めて。対象となる「やさしい献立シリーズ」は品目が多く賞味期間が比較的長いことから、年月表示による流通から店頭までのオペレーションの簡素化が期待できるとしている。
あわせて、同品目の賞味期間の延長にも取り組む。賞味期間が12カ月の商品は13カ月へ、18カ月の商品は19カ月へと1カ月延長し、返品や廃棄の削減につなげていく(「かまなくてよい」のなめらかごはんのみ12カ月から19カ月へと変更)。
日本国内で発生する食品ロスは年間約646万トン(2015年度、農水省・環境省推計)。国際的にも食品ロスの削減が課題となっており、2015年9月の国連サミットでは「持続可能な開発目標(SDGs)」の一つとして取り上げられた。
キユーピーは2011年から、製造業・卸売業・小売業各社が集まる「製・配・販連携協議会」において返品削減などの協議に参画。16年には看板商品のキユーピーマヨネーズ(一部容量)とキユーピーハーフの賞味期間を10カ月から12カ月に延長するなど食品ロス削減に向けた取り組みを展開している。
(本紙「ニッポン消費者新聞」7月1日号より転載)