【米国】麻疹流行、消費者団体が予防接種の指導強化を要望
- 2025/3/14
- 海外
米国テキサス州を中心に麻疹が流行している問題で、米国の消費者団体ナショナル・コンシューマー・リーグ(NCL)は3月13日、ロバート・ケネディ・ジュニア保健福祉長官に対し、予防接種の指導を強化するよう求めた。同団体は「ケネディ長官は米国民に予防接種を受けるよう積極的に働きかけていない」と非難している。
テキサス州西部では麻疹が223件発生し、ニューメキシコ州などにも拡大中。あわせて250以上の症例が確認され、予防接種を受けていない2人が死亡したという。
NCLはケネディ氏が保健福祉長官に指名・承認された際、「医学教育を受けておらず、まったくの不適格」と痛烈に批判。さらに「科学と事実に基づく証拠を再三無視し、代替療法を推奨してきた過去があり、国民の健康と幸福に重大なリスクをもたらす」との声明を発表していた。
NCLのサリー・グリーンバーグCEOは「この極めて感染力の強いウイルスの蔓延は米国民にとって警鐘となり、予防接種の重要性を強く思い起こさせるものだ」と強調。「数十年前のポリオの流行が多くの重度の障害と死をもたらしたことを私たちは目撃した。NCLは科学と根拠に基づく医療の側に立っており、もう後戻りはできない。国家として、我々の指導者は科学的データをもとに公衆衛生への取り組みを主導すべきだ」と強く求めた。