海外法人は国内法制遵守を アゴダへの訴訟進まず 長田淳弁護士🔒

◎埼玉消費者被害をなくす会副理事長・弁護士 長田淳さん

インターネット上の海外事業者への申入れ活動を積極的に展開する特定適格消費者団体・埼玉消費者被害をなくす会。現在、旅行予約サイト世界大手・アゴダ社に対して差止請求訴訟を提起している。なくす会にとって海外法人を相手取った初の差止請求訴訟となるが、第一回期日が開かれないまま1年以上が経過している。現在の状況や背景にある問題点、制度上の不備などについて長田淳副理事長に話を聞いた。

長田淳弁護士
――なくす会がアゴダ社に対して訴訟を起こしたのは2023年12月。すでに1年以上となるが事実上、ストップしている。

「当会はシンガポールのアゴダ本社(AGODA COMPANY)と日本の関連法人(Agoda International Japan)に対して訴訟を起こしたが、アゴダ側は本社が直接対応するというスタンスだ。海外法人への訴訟では、訴状を翻訳して送達する必要がある。さらに中央当局送達という形をとるため、送達してから第1回期日を指定するまでに半年以上待たなければいけない」

「本件の場合、日本法人の代理人が裁判外で対応したいとのことで2024年前半は日本法人との折衝に時間を費やした。裁判所も訴外での解決に期待しているところがあったので応じたが、権限を持たない日本法人からはゼロ回答に……(以下続く)

(本紙2月1日号「消費者問題はいまー提言」欄より一部転載)

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