神戸女子大生、兵庫県と啓発シール作成 被害防止と188周知

◎心理学の学び生かしたデザインに

兵庫県立消費生活総合センターは神戸女子大学心理学部3回生と連携し、悪質商法被害防止と消費者ホットライン(188)を周知する啓発シールを作成した。心理学の学びを生かしたキャッチコピーとデザインになっていて、消費者心理に警告を与える工夫が施されている。学生らは1月10日に同センターで作成発表を行い、阪神・淡路大震災30年となる1月17日には、シールを貼った防災グッズを配布した。

神戸女子大啓発グッズ発表

兵庫県立消費生活総合センター主催の消費生活講座終了後、啓発グッズについて発表する神戸女子大生(写真はセンター提供)

消費者啓発に関心を持つ学生6名が秋山学教授と佐伯恵里奈准教授の指導のもとキャッチコピーとデザインを考案。同センターと連携して啓発用シールとウェットティッシュを作成した。

学生らは相次ぐネットショッピングトラブルなど消費者に切迫感を与える手口に対抗し、「焦るPay(支払い)が思わぬPain(痛み)に すぐに188にかけよう」という文言を考案。焦ったら騙される可能性が高くなることを知ってもらうとともに、消費者ホットラインの周知を図った。デザインにも心理学の学びが生かされ、警告などを連想させる黄、黒、赤を取り入れつつ、人の注意を引き付けながら印象に強く残るレイアウトを完成させた。

学生らは1月10日、同センターで開かれた消費生活講座終了後に作成発表を実施。17日にはHAT神戸・なぎさ公園で行われた「ひょうご安全の日のつどい・交流ひろば」で啓発グッズを配布した。啓発グッズは今後、同センター主催の事業でも活用していく。

消費者ホットラインの認知度は9.2%と低く、若者を含め幅広い世代への周知が必要。同センターは昨年度、武庫川女子大生とコラボするなど若者への啓発事業を強化している。

(本紙「ニッポン消費者新聞」2月1日号より転載)

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