【米国】消費者団体がカーター元大統領を追悼 「私たちの模範」
- 2025/1/8
- 海外
昨年末に100歳で死去したジミー・カーター元米大統領を偲び、米国の消費者団体U.S.PIRGが追悼のコメントを出した。大統領任期中、そして退任後の功績を取り上げ、「カーター氏のより良い国、より良い世界というビジョンに基づいて行動するというゆるぎない決意は、私たち全員にとって模範となる」と称賛。さらに「できる限りの善行を尽くした大統領だ」と偲んだ。
PIRGはカーター氏が大統領任期中に、公共の利益を守ることに注力したことを称賛。「政府の無駄をなくそうとし、自動車にシートベルトやエアバッグなどの安全対策を義務付け、有毒廃棄物の浄化を目的とした連邦スーパーファンドの設立を支援し、アラスカの環境保護法案に署名した」とし、PIRGの反原発・太陽光発電推進のキャンペーンにも同意したとつづった。
また、退任後は「ホームレス問題、選挙の公正性、人権、紛争の調停、疾病予防にも積極的に取り組み、2002年のノーベル平和賞の受賞につながった」と振り返り、これらの取り組みは「政権時代の功績を上回ると考える人も多い」と付け加えた。
最後に、神学者ジョン・ウェスレーの名言「できる限りの善行を、できる限りの手段で、できる限りの方法で、できる限りの場所で、できる限りの時間に、できる限りの人々に、できる限り長く行いなさい」を示し、「カーター氏はこれを体現していた」と称賛した。
1899年設立の古参消費者団体ナショナル・コンシューマー・リーグ(NCL)も声明を出し、1978年4月に発布した「消費者問題に関する大統領覚書」について、「消費者保護をジョンソン大統領の法令よりもはるかに高い水準に引き上げた歴史的な法令。消費者保護を優先する一連の措置を講じるよう、すべての政府機関の長に指示する初めての法令だった」と称賛。「カーター元大統領は有能な最高司令官であり、人道主義者であっただけでなく、偉大な消費者擁護者としても記憶されるべきだ」などとコメントし、哀悼の意を表した。