【ドイツ】家畜の飼育状況表示、外食も対象に 法案提出を歓迎
- 2024/12/20
- 海外
家畜の飼育状況を表示する「畜産ラベル(飼育状況ラベル)」を外食産業にも拡大する法案がドイツ連邦議会に提出されたことを受け、同国最大の消費者団体vzbvは12月19日、歓迎する声明を出した。現在、表示義務があるのはスーパーなどで販売される豚肉(精肉など)のみだが、これを外食産業にも拡大する方針。畜産ラベルは動物福祉の観点で導入されたもので、欧州では消費者の多くがより高い畜産基準を求めているという。
vzbvは声明の中で「大多数の消費者はレストランや食堂、スナックバーで食事する時にその動物がどのように飼育されていたかを知りたいと考えている。その際、表示の透明性はもちろん重要だが、真の目的は家畜の飼育環境の改善にある」と強調し、政府にラベルの周知や業界の取り組みに対する働きかけを要求。さらに、豚肉以外の精肉や加工食品へと対象を拡大するよう求めた。
欧州では、動物福祉の向上が持続可能な畜産につながるとの意識が高い。欧州各国の消費者団体でつくるBEUCの調査(2023年11月実施)によると、消費者の10人中9人がより高い畜産基準を要望。10人中7人が高い畜産基準で飼育された食料であればより多くのお金を払っても構わないと回答したという。