【米国】フェニレフリン配合鼻づまり薬、販売中止の手続き進む

鼻づまり緩和の市販薬に広く使われている成分「フェニレフリン」について、米食品医薬品局(FDA)は11月7日、口から摂取する形態では効果がないとして、OTC市販薬の有効成分から削除することを正式に提案すると発表した。現時点では販売を継続できるが、命令案が確定すると販売できなくなる。昨年9月のFDA諮問委員会で議論され、全会一致で経口での有効性がないとの結論に達していた。

記者会見したFDA医薬品評価研究センター(CDER)のパトリツィア・カヴァッツォーニ所長は「入手可能なデータの包括的なレビューと諮問委員会の助言に従い、同成分は鼻づまり解消の経口薬としての効果がないため、有効成分から削除する手続きを進めていく」とコメントした。

また、CDERのテレサ・ミシェル博士は消費者に向けて「アレルギーや風邪による鼻づまりの症状を一時的に緩和する安全で効果的な医薬品やその他の治療法は数多くある。医師や薬剤師に相談してほしい」と呼びかけた。フェニレフリンを使った市販薬が様々なブランド名で販売されているため、情報ラベルなどから成分や警告などを確認してほしいとも呼びかけた。

今回の提案は経口摂取する医薬品にのみ適用され、治療用の鼻スプレーは対象外。また、有効性の懸念について評価したものであり、安全性への懸念に基づいたものではないと強調している。

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