紅麹サプリ事故、早期幕引きは許されない 藤竿伊知郎さん🔒

薬剤師、薬害根絶と食品の安全性確保を提唱 藤竿伊知郎さん
◎実効性ある対策を/食品被害救済制度も必要

「医薬品にはそれなりの規制があり、薬害防止への一定の歯止めがあります。不十分ながら医薬品副作用被害救済制度もある。しかし食品は野放し状態。安全を取り締まる行政機能も弱まっている。これまでもカネミ油症事件をはじめ、大規模な健康被害を招いた食品事故が発生しましたが、どう教訓化されているのか。今回の紅麹サプリメント事故を見る限り、疑問視せざるを得ません」

薬剤師藤竿伊知郎さん

藤竿伊知郎さんは薬剤師として薬害根絶や食品の安全性問題に取り組んできた。きっかけは薬害スモン事件。

「国が認め、世界の医学界が推奨してきた医薬品が悲惨な健康被害を起こす、そんな行政、医療、製薬会社の構造的問題を、薬害スモン事件を通し目の当たりにした。大きな衝撃でした」

事故の究明、被害の再発防止と対策、それら大量消費者被害への反省が現在の安全行政に反映されているか、藤竿さんは否定的だ。

「医療の世界では権威に依存し、同調性に安心し、何事も疑わない、そのような風潮がまん延している。食品分野でもその傾向が強いのではないでしょうか」

紅麹サプリメントの被害拡大には……(以下続く)

(本紙10月1日号「消費者問題はいまー提言」欄より一部転載)

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