<英国>おむつ用ごみ袋で窒息 小売大手が警告表示強化
- 2018/3/19
- 海外
おむつ用ごみ袋(ナッピー・サック)による乳児の窒息事故が相次いでいる問題で、英国の小売り大手各社は、自社ブランド製品への警告表示を強化することを決めた。英王立災害防止協会(RoSPA)の事故防止キャンペーンに賛同し、製品の前面に新しい警告を追加していく。英国の消費者団体「Which?」が伝えた。
おむつ用ごみ袋は汚れたおむつを処分するために使用される小さなビニール袋。50~300枚入りパックで販売されていて、1枚当たり1.5円程度。乳児が口に入れて窒息する事故が相次ぎ、これまでに少なくとも1歳未満の乳児18人が死亡している。
テスコ、モリソンズといった小売り大手各社はこれまでもパッケージに警告表示を記載していたが、より目立つ表示を追加する方針。裏面に表示していた「窒息の危険」「乳幼児の手の届かない場所へ」などの警告表示に加え、新たな警告を製品前面に表示する。
RoSPAの公衆衛生担当者は「おむつ用ごみ袋は薄くて触感がよく、乳児には魅力的な製品。口にくわえたり、顔の上にのせたりする危険性がある」と指摘。リスクの小さい紙製製品の利用も検討してほしいと呼びかけた。また、Which?は必要に応じて安全な容器に詰め替えることを推奨、おむつ用ごみ袋以外にもボタン電池やビーズ、コイン、玩具、洗濯用液体洗剤ポッドの誤飲に気を付けるようアドバイスした。
(本紙「ニッポン消費者新聞」3月1日号より加筆・転載)