樹脂製サンダル、高温下で縮むことも 埼玉県が原因究明テスト

「サンダルを3日間ベランダで放置していたら縮んで履けなくなってしまった」との相談が寄せられたことを受け、埼玉県消費生活支援センターが原因究明テストを行った。その結果、表面温度が60度を超える高温環境にあったことが縮みの原因と推定された。同センターは「サンダルの保管場所の周囲に風を遮る物がある等、通気が悪い場合、気温が27度程度であっても製品温度が60度を超える」として直射日光が当たらない通気の良い場所で保管するよう呼びかけた。

相談者から提供されたテスト品は黒色で弾力のある樹脂製サンダル。製品全体が一体成型した造りで、素材はEVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)、「直射日光下、高温多湿の場所に放置しない」旨の注意書きがあった。

同型品を用いて恒温恒湿室で再現試験を行ったところ、60度の環境に一時間置くと僅かな縮みが発生。70度ではテスト品と同程度の縮みが再現された。また、6月の晴天3日間を選び、いずれも朝から夕方まで屋外に置いたところ、屋外環境でも僅かな縮みが確認された。特にEVA素材のサンダルは他の類似の素材と比べて耐熱性が低いため、テスト品に限らず縮む可能性があるとしている。

(本紙「ニッポン消費者新聞」8月1日号より転載)

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