【米国】果物や野菜、重曹で洗うのは効果的? 消費者団体が見解

米消費者団体コンシューマー・リポートは7月12日、果物や野菜を洗う最も良い方法を示し、重曹や酢を用いた洗浄方法についても言及した。同団体が「果物や野菜は調理したり食べたりする前に洗うこと」と題した動画をTikTokに投稿したところ、重曹や酢に関する質問が複数寄せられたという。

コンシューマー・リポートは酢(蒸留白酢)について、「酢や酢水溶液に野菜を浸すと細菌レベルを下げることはできるが、すべての細菌を死滅させることはできない」という研究結果を紹介。同団体の食品安全担当者は酢を利用する場合、野菜を10~15分浸し、その後、よくすすぐことを勧めた。

一方、重曹は、特定の農薬を除去するのに効果的だと紹介。りんごを重曹溶液に2分間浸すと、漂白剤溶液で2分間浸すもしくは水道水で洗い流すよりも多くの農薬が除去されたという研究結果を示した。ただ、この研究がりんごに使用される可能性のある数十種類の農薬のうち、たった2種類だけを調べたことに留意する必要があると付け加えた。また、この研究結果をほかの果物や野菜に適用するには限界があるとも指摘した。

そして、結論は「もし酢のにおいが残っても構わないのであれば酢で洗ってみるのもよいが、重曹溶液はリンゴよりも繊細な果物や野菜には実用的ではない」というもの。そして、一般的で最も良い方法として、皮をむくものを含めて、すべての農産物を冷たい流水で15~20秒間洗うことを推奨した。切る前に洗うことが重要で、表面の細菌や農薬が果肉に移ることが防げるという。皮が硬い場合は野菜用ブラシや手でこすることもできるとした。一方、石けんや漂白剤の使用は推奨しないとの見解を示した。

同団体によるSNS上のアンケートでは、インスタグラムでの回答者の13.5%が野菜を酢で洗うと回答。X(旧ツイッター)でのアンケートでは10%が重曹を使うと答えたという。

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