【欧州】議長国ハンガリーに覚書提出 BEUC、10項目を要求

欧州各国の消費者団体でつくるBEUCは7月1日、EU議長国に就任したハンガリーに覚書を提出し、高レベルの消費者保護と権利強化を実現するための10項目の優先事項を提案した。

覚書は38ページにわたる詳細なもの。10項目には▽消費者の権利▽デジタルポリシー▽エネルギー▽強制執行と被害救済▽金融▽食品▽健康▽国際情勢▽安全性▽持続可能性――を取り上げ、項目ごとに具体的な提言とそれを達成するための要件を記載している。

食品については、サプライチェーンの公平性を要求。食品価格の高騰に苦しむ消費者と、困窮する農家に焦点をあて、農場から食卓までの公正な食料供給を促進する措置計画を求めた。サプライチェーンの透明性、農家の公正な収入の確保、域外からの食品に対するEU基準の準拠など踏まえた措置が必要だと訴えている。

安全性では子どものおもちゃを取り上げ、予防原則に裏付けられた規制をもとに、立場の弱い子どもを保護する必要があると指摘。内分泌かく乱物質(疑いを含む)などの有害化学物質はもちろんのこと、化学物質への複合暴露を考慮した新たな法的保護措置を要求した。また、予防原則に基づく規制をオンラインゲームやゲームソフト、スマート玩具などに拡大するよう求め、こうしたゲームがもたらすリスクに対処すべきだと強調した。

そのほか、パッケージ旅行指令案については前払い制限ルールの厳格化や消費者保護の強化などを要求。グリーンクレーム指令については環境ラベルの根拠の公開、事前審査、罰則規定などを盛り込み、根拠のない主張を徹底的に排除する仕組みを求めている。

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