機能性表示食品 被害情報の報告義務化へ 市民団体は制度廃止要求🔒

◎GMPも義務化、進む行政関与 食の安全・監視市民委は「消費者目線欠落」と批判

小林製薬「紅麹サプリメント」の大事故を契機に設置された消費者庁「機能性表示食品を巡る検討会」が5月27日、健康被害情報の報告義務化や適正製造規範(GMP)義務化などの提言を盛り込んだ報告書をまとめた。それを受け、政府は5月31日、それら義務化を含めた今後の方針を発表した。食の安全・監視市民委員会は、同委員会が29日に提起した要望とかけ離れているとして、再度、制度廃止と新しい食品規制法パラダイムシフトの検討を求める意見書を準備していく。

食の安全監視市民委

健康食品の規制を求める緊急市民集会を開催する食の安全・監視市民委員会。消費者庁との意見交換も行われた(5月53日、衆議院議員会館にて)

◎消費者団体は「制度廃止」と「新法制定」要求

食の安全・監視市民委員会(共同代表・佐野真理子さん、山浦康明さん)が5月29日に消費者担当・自見英子大臣及び消費者庁・新井ゆたか長官に提出した意見書は、その2日前に消費者庁「機能性表示食品を巡る検討会」(巡る検討会、座長・中川丈久神戸大学大学院教授を含む委員9人で構成)がまとめた報告書案に対する問題点を指摘したもの。意見書は、「巡る検討会」の報告書の提言では被害防止への実効性はなく、報告書をもとに国の施策が決定するなら、今後も事故は発生し続ける、と警告している。

国の施策の基本となった「巡る検討会」の提言ポイントは、事業者に健康被害情報の報告義務を課すこと……(以下続く)

(本紙「ニッポン消費者新聞」6月1日号より一部転載)

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