「安全・安心」な引越を 「引越安心マーク」制度導入4年目に
- 2018/3/6
- 企業・商品
全日本トラック協会、信頼マークとして提示
「引越安心マーク」をご存知だろうか。厳しい基準をクリアーした引越323運送事業者に付与される「信頼のあかし」だ。消費者には選択の目安として注目され、事業者には消費者目線の事業活動の推進に寄与するとして重要な意義を持つ。このマーク制度は2014年度に全日本トラック協会が自主的認定制度として導入した。トラックの車両に表示されたり、引越運送事業者のチラシや名刺などに記載されたりして、次第に各地で話題にのぼるようになった。スタートして4年目だが、安全・安心な引越サービスを保証する制度として、国土交通省も推奨制度に位置付けている。マーク認定事業者は現在323事業者(1862事業所)。制度の社会的定着をめざす全日本トラック協会・輸送事業部は「何よりも消費者に引越の安心マークとして認識していただき、選択に活用していただければ」と普及促進に力を入れている。同協会では6月から施行される新標準引越運送約款についても周知活動を展開する。
消費者志向活動を反映、国の推奨制度に
この「マーク制度」は2014年度に公益社団法人「全日本トラック協会」が「引越事業者優良認定制度」に基づく認定マーク制度として導入した。「引越安心マーク」の表記で普及が進んでいる。当該マークを印した引越事業者のトラックも各地で活動している(=写真)。
同協会・輸送事業部の礎(いしずえ)司郎部長は「消費者が安心して引越業者を選べる目安として提示したものです。昨年12月には国土交通省の推奨制度にも位置付けられ、今後の普及へのステップとなりました。マークの認定基準は厳しく、遵守できずにマーク取り下げに至った事業者もこれまで二桁(けた)台あります」
国も推奨する信頼マークだけに、認定後の基準遵守にも注意を払っているという。礎さんは「今年で制度導入から4年ですが、引越安心マークの周知度は年々高まっています。現在は323の引越事業者が認定され、所在エリアも全国に及んでいます。消費者が安心して選べる引越事業者、そのあかしとして今後も普及促進を強化してまいります」
引越は消費者にとっては準備から完了まで非日常的な煩わしさと大変な労力を伴う。同協会・輸送事業部の竹内牧子課長代理は「消費者のご自宅に入って提供するサービスが引越事業です。消費者はサービスを受けた後でないと品質はわかりません。その不安感を取り除く意味でも確固としたサービス提供を保証するマーク制度は重要です。事業者にとっても消費者トラブルを回避する制度として期待されるものです」
消費者トラブルを防止し、消費者志向活動を推進していく、その重要な取組の一環として、同協会は引越安心マークの普及・定着を位置付けている。
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